グラン・ローヴァ物語
そもそも賢者がハタラクなんてのは、はっきり言ってダラクじゃ!!
目の前にたくさんの道があるように見えても落ちついて考えてみればたいてい…
進むべき道はひとつしかないことの方が多いものじゃよ…
…わしらはお仲間だし黒くなったのはとーちゃんのせいじゃない、憎しみがわしらを変えたのよ。そんな真っ黒い血が体中にまわっちままったんだし
人間はすべて
世界というみどりの木にとりついて絞め殺してしまう「宿り木」のようなものだ…
…さあねえ
でも、誰にほめられなくっても、何ひとつ残らなくっても
人間のやる"いいこと"なんて
そんなものじゃないかのう…
…放っておいたんじゃないよ
あんたたちはいつもそうじゃのう
この世で一番大切な真実を
いともカンタンに忘れてしまうんじゃからのう…
「立派な化け物が焼いた肉なんか食うんじゃないこらっ」
「ウサギ捕ってきたのはワシだし文句あるだしかっ」
とても、賢者には見えない放浪の大賢者グラン・ローヴァとサイアムの珍道中、その中に見える人間の真理なかなか考えさせられる1冊です。