6−ファイルに関する基本(2)
データがファイルに変わる瞬間
CPUとメモリ、ハードディスク
CPUとは「パソコンの頭脳」、メモリは「CPUの仕事場」ハードディスクは「倉庫」に置き換えてみるとわかりやすいですね。
倉庫であるハードディスクの中には、いろいろなファイルがぎっしり入っているわけです。どんな頭脳明晰なCPUでも「メモリにあるデータしか計算できない」という宿命を持っています。アプリケーションを使ってなにかをする場合、作業に必要なファイルは、倉庫からいったんメモリに呼び出されます。
例えば、「ファイルを開け」という命令を出すと、使命を受けたアプリケーションのプログラムファイルが、その作業に必要なデータファイルを引き連れて「メモリ」に出陣するわけです。メモリに呼び出されたファイルは、プログラムとデータにわかれて、いろいろと仕事をこなしていきます。
ここで大事なのは、キーボードやマウスを使っての入力作業は、全部メモリ上で行なわれているということです。
ところが、このメモリ、瞬間的な記憶力はバツグンなのですが、保存せずにアプリケーションを終了したり、電源を切ると、「今まで覚えていたデータをきれいさっぱり忘れてしまう」ということです。メモリにあるデータは、まだファイルではないので、ちょっとしたアクシデントで、きれいさっぱりなくなってしまいます。
では、どうしたらデータはファイルになるのか?
それが、「保存」なのです。メモリにあるデータは「保存」コマンドを実行することでハードディスクに書き込まれます。
「保存してはじめてファイルになる」ということです。
ファイルにするための3つの条件
1. 名前(ファイル名)を付ける
2. 保存するファイル形式(ファイルの種類)を決める
3. 保存場所を決める
ファイル名に関するいろいろなルール
名前の長さ
英数半角で255文字です。
日本語だと127文字までになります。ただし、ディスクトップに表示できるのは日本語だと16文字までで、それを超える長い名前は「・・・」という表記で省略して表示されます。アイコンをクリックすると、フルネームが表示されます。また、フォルダにファイルを入れた場合、フォルダ名とファイル名を合わせて255文字以内ということになります。
使ってはいけない記号
¥、/、:、*、?、〜、<、>、|、です。
これらは、ウィンドウズが使っているのでユーザーは、使えないということです。
「¥」は、階層を表す記号、
「:」は、ドライブの区切り、
「>」は、スタンバイ状態、
「*」は、アスタリスクは、任意の長さの文字、
「?」は、任意の1文字、
としてウィンドウズが使っているからです。
ファイル名と拡張子
拡張子もファイル名の一部であり、拡張子を含めてウィンドウズは正式なファイル名として理解します。拡張子はそのファイルの種類、つまり「そのファイルにはどんなデータが入っているのか」を区別するために使われます。ファイル形式をあらわすのが拡張子の役目です。
豆知識
それぞれの分野のアプリケーションには、扱えるファイル形式の管轄があって、開けるファイルと開けないファイルというものがあるのです。
バイナリとは?
バイナリ(binary)とは「2つの部分からなる」という意味で、2進法のことをいいます。
パソコンはすべてのデータを「0」か「1」かの2つの数で処理しています。
この2進法の1行(0か1か)が、パソコンで扱うデータの最小単位であるビット(bit)にあたります。「0」か「1」かということは、「ない」か「ある」かを意味していて、パソコン内部の電子回路に電圧があるかないかを読みとって、データを表現しているわけです。パソコンの中にあるデータはすべて2進法(バイナリ)で処理されているということです。
パソコンで使うすべてのファイルは「バイナリファイル」であるといえます。
ところが、ひとつだけ特別扱いされているファイルがあります。
それは、「テキストファイル(拡張子はtxt)」です。テキストファイルは、どんな種類のアプリケーションでも、OSでも、開くことができるのです。
世界共通&メーカ共通&OS共通でデータ交換ができるのが、「テキストファイル」なのです。