格闘伝説BUDO-RA 第2号 

BUDO-RA 第2号
創刊号
2003年2月23日発売


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カラーグラフ

松井章圭 世界を制した武の極意 深奥なる崩し
藤原敏男 キックボクシング最強の崩し
太田章 レスリングの達人技法
大山泰彦 極意伝授
ブルース・リーメモリアル[武器編]

特集 世界を制した武の極意 深奥なる崩し
松井章圭 極真空手 崩しの理論と実践

山田編集長の今月の格闘技学
プロレス八百長論争

ブルース・リーズ ジークンドー ジー・ダからの連繋
指導・実演 中村頼永

超人達の地獄業 百人組手再考

大山泰彦 極意伝授
基本の立ち方と正拳突き

藤原敏男 打倒ムエタイを果たした崩しのテクニック

太田章 レスリング五輪王者が教える驚愕の崩し

倉本成春 超人追求の空手
第2回 攻撃の仕掛けとしての崩し

佐山聡の掣圏道入門 第2回 総合で使える蹴り

カイロプラクティスが教えるパート別治療法

鎌足蹴りをマスターせよ! 指導 林悦道

無門会で受即攻に挑戦! 川保天骨

アンドレ・マナートのオランダコンビネーション ローキック篇

男のざわのガチンコ取材ファイル FILE2 マイク・ベルナルド

真樹日佐夫千夜一夜

木村修の強くなるネタ 第2回 伝統芸能の身体と技術

関節技あり!拳真館空手 第2回 外小手捕り 指導 羽山威行

西良典の特別リポート 武道とは死ぬまで生き抜くことと見つけたり

BUDO-RA 格闘RA

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■アンドレ・マナートのオランダコンビネーション ローキック篇
 アンドレ・マナートは、アーネスト・ホーストやピーター・アーツが登場する以前、オランダのキックボクシング技術を確立し、ロブ・カーマンと並んで黄金時代を築いた第一人者である。
 左のパンチから右の蹴り、右のパンチから左の蹴りなど、対角線でつながれるその攻撃パターンは、オランダコンビネーションと呼ばれ、現在ではキックボクシングにおける戦闘法の基本になっている。
 それほど、オランダコンビネーションは、身体操作の理にかなったものであり、誰もが身につけやすく、使いやすいテクニックなのだ。
 前回は、相手の攻撃に対する基本的な反撃方法を紹介したが、今回はローキックへつなぐオランダコンビネーションを、その本家本元アンドレ・マナートが伝授する。

アンドレ・マナート
andore mannaart
現、オランダ目白ジム会長兼トレーナー
1980年、19歳でオランダ目白ジムに入門。
84年デビュー。
獲得したタイトルは、
ISKA世界クルーザー級王者
WKA世界クルーザー級王者
WAKO世界クルーザー級王者
WPKL世界クルーザー級王者
以上はタイトル保持のまま、引退。
他に、
WKA世界ライトヘビー級王者
WKAインターコンチネンタルライトヘビー級王者
生涯戦績96戦79勝15敗2引分


 パンチからローキックへつなぐコンビネーションは、非常に多くのパターンが存在し、そのほとんどが、すでに研究され尽くしている。
 このコーナーで紹介する、パンチからのローキックも、キック経験者なら、誰もが知っているものばかりであろう。
 しかし、あえてここで紹介するのは、こうした単純な基本の組み合わせこそが重要であり、知識として理解できたからといって、決しておろそかにしてはいけないから である。
 藤原敏男氏が、ジャイディ・ピサヌラチャン戦で、3ラウンドにダウンを奪われたが、記憶が飛んだまま闘い続け、5ラウンドでは、ジャイディをKO寸前まで追い込む猛反撃を見せた。
 このとき、藤原氏が出した攻撃は、左ジャブから右ローキックという、最も基本的なパターンであり、記憶が飛んでいながらも、手でフェイントしてからローキックという動きを、本能で繰り出していったのである。
 藤原氏は、左ジャブから右ローキックへつなぐ動きを、そこまで身体に染み込ませていた。だからこそ、ここ一番でその動きが出せたのである。
 基本的で、単純だからといって、ばかにしてはいけない。シンプルや動きだからこそ、身体に徹底して染み込ませておけば、いざというときに自分の身を守ってくれる強力な武器となる。
 藤原氏の動きを、当時、オランダ目白ジムのトレーナーであったヤン・プラス氏は、初心者にわかりやすく、オランダ式の合理性を加味して構成したものが、今回、アンドレ・マナート氏が実演してくれるオランダ・コンビネーションなのだ。
 それらは、最も「易」なものが土台になっている。易を徹底的に突き詰めることが、自分の技を身につける、技を磨く、ということに他ならない。
 まるで言葉を発するかのごとくスムーズに繰り出される、アンドレ・マナート氏のオランダ・コンビネーションから、最も大切な基本を、今一度、見つめ直していこう。
 

パンチから右ローキックへ

最も基本的なコンビネーションから。左ジャブを放ち(12)、右ローキック(3)。

左ジャブ(45)、右ストレート(6)から右ローキック(7)。右ストレートを出
す際、身体をひねり切ってしまうと右ローが出しにくくなるので、右ストレートは、腰が正面を向くくらいまでのひねりにとどめると、右ローへつなぎやすい。

左ジャブ(89)、右ストレート(10)、左フック(11)、右ローキック(12)。

左ジャブから入ることができるようになったら、次の段階では、いきなり右ストレー
トから入るコンビネーションを行う。右ストレート(1314)、左アッパー(15)、右ローキック(16)。

右ストレート(17、18)、ボディへの左フック(19)、右ローキック(20)。

左アッパー(2122)、右ローキック(23)。

右ローキックへつなぐコンビネーションが身についたら、左ジャブ(2425)右ロー(26)、そこからハイキックへつなぐ(2728)、ミドルキックへつなぐなど、技に変化を加えていくと、さらに幅が拡がるようになる。


パンチから左ローキックへ

左ジャブから(2930)、スイッチして(31)、左ローキック(32)。左の蹴りは、スイッチが重要なポイントとなる。スイッチが難しければ、踏み込んで蹴ることから練習すると、スイッチも身につきやすくなる。

左ジャブ(3334)、右ストレート(35)、スイッチして(36)、左ローキック(3738)。

左ジャブ(3940)、右ストレート(41)、左フック(42)、もう一度右ストレート(43)、スイッチし(44)、左ローキック(45)。

左ジャブ(4647)、右アッパー(48)、スイッチし(49)、左ローキック(50)。

 

 

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